2026年9月23日、大阪・住吉区民センターで開催される「3150FIGHT 11」。
そのメインイベントで、亀田京之介選手がWBC世界スーパーバンタム級上位にランクされるセバスチャン・エルナンデス選手と対戦します。
エルナンデス選手といえば、2025年12月に世界3階級制覇王者・中谷潤人選手と対戦し、判定まで追い詰めたメキシコの強豪。
中谷選手が3-0の判定で勝利したものの、ジャッジ2者は115-113というわずか2ポイント差でした。
この一戦を前に、
「亀田京之介って実際強いの?」
「弱いと言われるのはなぜ?」
と気になっている方も多いのではないでしょうか。
実は京之介選手、これまでルイス・ネリ選手、アラン・ピカソ選手、ジョンリール・カシメロ選手という世界レベルの強豪と立て続けに拳を交えてきました。
敗れた試合もありますが、元世界王者を相手に勝利を収めるなど、近年は海外の強豪との対戦を積極的に経験しています。
今回はそんな亀田京之介選手のプロフィールから、これまでの戦績、ネリ・ピカソ・カシメロとの試合内容、そしてエルナンデス戦の見どころまで詳しくご紹介していきます。
亀田京之介選手の基本プロフィール
まずは基本的なプロフィールから見ていきましょう。
- 名前:亀田京之介(かめだ きょうのすけ)
- 生年月日:1998年10月1日
- 年齢:27歳(2026年9月現在)
- 出身地:大阪府大阪市
- 身長:176cm
- 階級:フェザー級
- スタイル:右ボクサーファイター
- 所属:MRボクシングジム
- プロ戦績:23戦16勝(9KO)5敗2分
京之介選手は、世界3階級制覇王者・亀田興毅さん、世界2階級制覇王者・亀田大毅さん、そして元世界2階級制覇王者・亀田和毅選手の「いとこ」にあたります。
まさに日本ボクシング界で知られる「亀田一族」の一員ですね。
京之介選手は幼少期からボクシングを始め、一度競技から離れた時期を経て、18歳頃から再びプロボクサーを目指しました。
そして2018年1月1日に協栄ジム所属としてプロデビュー。
実はデビュー戦では木元紳之輔選手に2回TKOで敗れており、プロ生活は黒星からのスタートでした。
その後は協栄ジムの休会などもあり所属先を移りながらキャリアを積み、現在はMRボクシングジムに所属しています。
有名な一族の中で育ったことで常に注目を集めてきた京之介選手ですが、決して順風満帆なボクシング人生ではなかったことが分かりますね。
「弱い」と言われる理由とは?これまでの戦績を振り返る
「亀田京之介」と検索すると、「弱い」という言葉が気になった方もいるかもしれません。
では、本当に弱い選手なのでしょうか。
エルナンデス戦前時点でのプロ通算成績は、
23戦16勝(9KO)5敗2分
となっています。
確かに5敗という数字だけを見ると、「意外と負けている」と感じる方もいるかもしれません。
しかし、その戦績を詳しく見ていくと少し印象が変わります。
2019年には東日本フェザー級新人王に輝き、大会MVPも獲得。
全日本新人王決定戦では前田稔輝選手に1-2の判定で敗れ、全日本新人王獲得はなりませんでした。
2021年7月には奈良井翼選手を2回KOで破り、日本ユース・フェザー級王座を獲得。
同年11月には英洸貴選手に判定で敗れ、ユース王座から陥落しています。
さらに2023年8月には中川麦茶選手と対戦。
試合前から激しい舌戦が繰り広げられた注目カードでしたが、試合は互いに決定打を欠き、1-1の引き分けとなりました。
しかし2024年7月の再戦では、京之介選手がワンツーや左フックを当てながら手数でも上回り、77-75、78-74、79-73の3-0で判定勝利。
約1年前のドローに決着をつけています。
負けや引き分けを経験しながら、その後に修正して結果を残してきたところも京之介選手のキャリアの特徴といえるでしょう。
ネリ・ピカソ・カシメロとの強豪3連戦を徹底検証
亀田京之介選手を語るうえで欠かせないのが、2025年に行われた世界的な実績を持つ選手たちとの3試合です。
ルイス・ネリ、アラン・ピカソ、そしてジョンリール・カシメロ。
結果だけを見ると1勝2敗ですが、それぞれ内容のまったく違う試合となりました。
ルイス・ネリ戦|7回TKO負けも序盤には見せ場
2025年2月22日(日本時間23日)、京之介選手はメキシコ・ティファナで元世界2階級制覇王者ルイス・ネリ選手と対戦しました。
契約体重は124ポンド(約56.2kg)の10回戦。
京之介選手にとって初めての海外試合で、しかも相手は井上尚弥選手とも対戦したネリ選手。
会場には大きな「ネリ」コールが響く完全アウェーの環境でした。
しかし1回、京之介選手のカウンターがヒットすると、ネリ選手が膝をつきかける場面がありました。
京之介選手はダウンをアピールしましたが、レフェリーの判定はスリップ。
3回にも右のカウンターを当て、ネリ選手の動きを一瞬止めるなど、序盤には見せ場を作っています。
しかし試合が進むにつれてネリ選手が圧力を強めます。
京之介選手はボディーなどで応戦しますが、5回にはバッティングで右目上、6回にもバッティングで左目上をカット。
両目上から出血する厳しい状況となりました。
そして7回。
ネリ選手の連打を受けてダウンを奪われ、再開後にも攻め込まれて再びダウン。
ここでレフェリーが試合をストップし、京之介選手は7回TKO負けとなりました。
結果としては敗戦でしたが、世界王者経験者を相手に序盤からカウンターを当て、完全アウェーのメキシコで7回まで戦った経験は、その後のキャリアにもつながったのではないでしょうか。
試合後、京之介選手自身もネリ選手について「本当に強かった」と認め、自分のパンチを当てても有効打にならない感覚があったことを明かしています。
負けを受け入れ、「今の実力が分かった」と語った姿も印象的でした。
アラン・ピカソ戦|ラスベガスで世界1位と判定まで戦う
ネリ戦から約5か月後となる2025年7月19日(日本時間20日)。
京之介選手はアメリカ・ラスベガスのMGMグランド・ガーデンアリーナで、アラン・ピカソ選手と10回戦で対戦しました。
しかもこの試合は、マニー・パッキャオ選手対マリオ・バリオス選手が行われたビッグイベントのアンダーカード。
当時のピカソ選手はWBC世界スーパーバンタム級1位に位置する強豪でした。
京之介選手は序盤から左フック、右ストレート、ボディーと積極的に仕掛けます。
ロープ際ではピカソ選手の攻撃にカウンターを狙い、左ストレートをヒットさせる場面もありました。
一方のピカソ選手は高いガードを保ちながら、接近戦では細かく正確なパンチを返していきます。
ネリ戦のように一方的に押し切られる展開にはならず、京之介選手も最後まで食い下がりました。
試合は10ラウンド終了。
採点は、
95-95、97-93、98-92
で0-2の判定負けとなりました。
ジャッジ1人はドローをつけています。
判定には点差が開いたカードもありましたが、世界上位のピカソ選手を相手に10ラウンドを戦い抜き、1人のジャッジからはドロー評価を得た一戦でした。
京之介選手自身は試合後、「かませとして呼ばれていただけ」と悔しさをにじませています。
それでも、ネリ戦のTKO負けから約5か月後に再び海外へ飛び、世界ランキング上位の選手とフルラウンド戦ったことは、その後につながる経験になったといえそうです。
カシメロ戦|元世界3階級王者から大金星
そして京之介選手にとって大きな転機となったのが、2025年10月25日にキルギス・ビシュケクで行われたジョンリール・カシメロ選手との一戦です。
カシメロ選手はライトフライ級、フライ級、バンタム級で世界王座を獲得した元世界3階級制覇王者。
長年、世界のトップ戦線で戦ってきた実績を持つフィリピンの強打者です。
試合は58.0kg契約の10回戦で行われました。
序盤はカシメロ選手が前に出て大きな右を狙い、京之介選手は距離を取りながらカウンターを狙う展開。
2回から4回もカシメロ選手が圧力をかけますが、京之介選手は無理に打ち合わず、相手の打ち終わりにパンチを返していきます。
ここがネリ戦との大きな違いでした。
京之介選手は強打者を相手に「倒しにいく」のではなく、足と距離、左ジャブや左フックを使って試合を組み立てます。
6回には前に出てきたカシメロ選手へ左を合わせ、相手をぐらつかせる場面も。
7回、8回と京之介選手がペースを握り、最終10回にはカシメロ選手が右目付近から流血する場面もありました。
そして判定は、
98-92、97-93、98-92
の3-0。
京之介選手が元世界3階級制覇王者を相手に明確な判定勝利を収めました。
この試合で興味深いのが、京之介選手が試合後に「今回のテーマは倒しにいかんこと」と明かしていることです。
ネリ戦では相手の圧力と強打に苦しみ、ピカソ戦では技術の高い相手と10ラウンドを経験。
その2つの敗戦を経て、カシメロ戦では無理にKOを狙わず、自分の距離で試合をコントロールする戦い方を見せました。
ネリ戦、ピカソ戦、カシメロ戦を順番に振り返ってみると、単純な「1勝2敗」という数字だけでは分からない変化が見えてきますね。
9月23日エルナンデス戦の見どころ
そして2026年9月23日、京之介選手が迎えるのがセバスチャン・エルナンデス選手との一戦です。

エルナンデス選手は25歳のメキシコ人ボクサー。
前日計量時点の戦績は、
22戦21勝(19KO)1敗
という数字を残しています。
唯一の黒星が、2025年12月にサウジアラビア・リヤドで行われた中谷潤人選手との試合でした。
スーパーバンタム級初戦となった中谷選手は、序盤こそリーチやフットワーク、アッパーなどを使って優位に試合を進めました。
しかし中盤以降、エルナンデス選手が距離を詰めてプレッシャーを強めます。
後半6ラウンドではエルナンデス選手の手数が増え、接近戦を強いる展開となり、中谷選手も右目を腫らしながら12ラウンドを戦い抜きました。
結果は中谷選手の3-0判定勝利。
ただし採点は115-113、115-113、118-110で、2人のジャッジはわずか2ポイント差でした。
そんなエルナンデス選手と京之介選手が、今度はフェザー級10回戦で対戦します。
当初は8回戦として発表されていましたが、エルナンデス陣営からの強い要望を受けて10回戦へ変更。
京之介選手も変更を了承しています。
9月22日に行われた前日計量では、京之介選手が57.0kg、エルナンデス選手が56.7kgでともに一発クリアしました。
京之介選手は試合前から、
「8でも10でも一緒」
と強気な姿勢を崩しておらず、7ラウンドKOまで宣言しています。
カシメロ戦では距離を使った冷静なボクシングで勝利した京之介選手。
一方、エルナンデス選手は豊富な手数と前進力で中谷選手を苦しめました。
京之介選手がエルナンデス選手のプレッシャーをどうさばき、自身のパンチを当てていくのか。
今回の試合で特に注目したいポイントですね。
世界ランクと悲願の世界戦への道
2026年9月22日の前日計量時点で、京之介選手はWBA世界フェザー級7位、IBF同級15位。
さらにOPBF、日本ランキングにも名を連ねています。
実は2026年5月には、キルギス・ビシュケクでルイス・ヌニェス選手とのWBA世界フェザー級暫定王座決定戦が予定されていました。
京之介選手にとって大きなチャンスとなるはずでしたが、興行そのものが中止となってしまいます。
主催者側はその理由について、急激な経済情勢の変化や現地での興行・設営コストの想定以上の高騰によって、当初の事業計画を維持することが難しくなったと説明しています。
そのため京之介選手自身の負傷やコンディションが原因で流れた試合ではありません。
結果として、京之介選手は2026年9月現在、世界タイトルマッチを経験していません。
しかし、ネリ、ピカソ、カシメロ、そして今回のエルナンデスと、世界王者経験者や世界ランキング上位の選手との試合を続けています。
エルナンデス戦はノンタイトル戦ですが、今後のキャリアを考えるうえでも注目度の高い一戦になりそうですね。
亀田京之介は本当に弱い?
ここまで戦績を振り返ってみると、「弱い」「強い」という一言だけで京之介選手を評価するのは難しいことが分かります。
確かにプロキャリアでは5敗を経験しています。
ネリ選手には7回TKOで敗れ、ピカソ選手にも判定負け。
全日本新人王決定戦や日本ユース王座でも敗戦を経験しました。
一方で、東日本新人王MVP、日本ユース・フェザー級王座獲得、中川麦茶選手との再戦での勝利、そして元世界3階級制覇王者カシメロ選手からの3-0判定勝利という実績もあります。
特に近年は、国内で戦績を積み上げるだけではなく、メキシコ、アメリカ、キルギスと海外へ出て実績のある選手と拳を交えてきました。
ネリ戦では強打と圧力を経験。
ピカソ戦では世界上位選手の技術を相手に10ラウンドを経験。
そしてカシメロ戦では、その経験を生かすように距離とフットワークを使って判定勝利を収めました。
こうして試合内容まで見ていくと、5敗という数字だけでは京之介選手の現在地を判断できないことが分かりますね。
まとめ
今回は、亀田京之介選手について「弱い」と検索される理由から、これまでの戦績、ネリ・ピカソ・カシメロ戦、そして2026年9月23日に行われるセバスチャン・エルナンデス戦まで詳しくご紹介しました。
エルナンデス戦前のプロ戦績は23戦16勝(9KO)5敗2分。
2019年には東日本新人王MVP、2021年には日本ユース・フェザー級王座を獲得しています。
そして近年は海外へ積極的に進出。
ルイス・ネリ選手には7回TKO負け、アラン・ピカソ選手には0-2の判定負けを喫しましたが、2025年10月には元世界3階級制覇王者ジョンリール・カシメロ選手を3-0の判定で破りました。
そして今回対戦するエルナンデス選手は、22戦21勝(19KO)1敗。
唯一の敗戦も、中谷潤人選手を12ラウンドの接戦まで苦しめた末の判定負けです。
亀田京之介選手がこの難敵を相手にどのようなボクシングを見せるのか。
地元・大阪で行われる注目の一戦だけに、試合内容にも注目したいですね。
そして世界タイトル挑戦が一度は興行中止によって流れた京之介選手が、今後どのような道を歩んでいくのか。
これからの挑戦にも注目していきたいと思います。




