そんな疑問を持つファンに向けて、この記事では最新の戦績・階級・スタイル・父からの影響までをまとめて解説します。
寺地拳四朗とバム(ジェシー・ロドリゲス)のプロフィール
寺地 拳四朗(てらじ・けんしろう)
- 生年月日:1992年1月6日
- 出身地:京都府城陽市
- 身長:165cm前後
- スタイル:オーソドックス
- 主戦級:ライトフライ級 → フライ級
- プロ戦績:25勝(16KO)2敗 ※2025年7月末時点
- 主な獲得タイトル:
- WBC世界ライトフライ級王座
- WBAスーパー&WBCライトフライ級統一王者
- WBC世界フライ級王座
- WBC&WBA世界フライ級統一王者 など
- 父:元日本王者・寺地 永(てらじ ひさし)
ジェシー・ジェームズ・ロドリゲス(Jesse “Bam” Rodriguez)
- 通称:Bam(バム)
- 生年月日:2000年1月20日
- 出身:アメリカ・テキサス州サンアントニオ
- 身長:約163〜168cm、サウスポー
- プロ戦績:22勝(15KO)無敗
- 主なタイトル:
- WBC世界スーパーフライ級王座(2022)
- WBO&IBF世界フライ級統一王者(2023〜2024)
- WBC&The Ring世界スーパーフライ級王者(2024〜)
寺地拳四朗の最新戦績とキャリアの流れ
寺地拳四朗は、長くライトフライ級を主戦場とし、圧倒的な強さで複数回の世界防衛に成功しています。
その後フライ級へと階級を上げ、2024年以降も世界のトップとして戦ってきました。
ここでは、直近の主要試合を振り返ります。
| 日付 | 対戦相手 | 結果 | 決着 | ラウンド | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2025年7月30日 | リカルド・サンドバル | 判定負け | SD | 12R | WBC&WBA世界フライ級王座を失う |
| 2025年3月13日 | 阿久井政悟 | TKO勝ち | TKO | 12R | WBC&WBA世界フライ級王座統一(終盤TKO) |
| 2024年10月13日 | クリストファー・ロサレス | TKO勝ち | TKO | 11R | WBC世界フライ級王座獲得 |
| 2024年1月23日 | カルロス・カニサレス | 判定勝ち | MD | 12R | ライトフライ級でWBAスーパー&WBCなど防衛 |
| 2023年9月18日 | ヘッキー・ブドラー | TKO勝ち | TKO | 9R | 統一ライトフライ級王座防衛 |
2025年3月には阿久井政悟を終盤TKOで下し、WBC&WBAフライ級統一王者になりました。
しかし同年7月、リカルド・サンドバル戦で僅差のスプリットデシジョン負けを喫し、タイトルを明け渡してしまいます。とはいえ内容自体は接戦だったし、「まだまだトップ戦線で十分やれる」という見方が強い試合でしたね。
Bam(ジェシー・ロドリゲス)の戦績と現在地
一方のバム・ロドリゲスは、フライ級&スーパーフライ級で
無敗のまま世界タイトルを次々に獲得・統一している“新時代のスター”です。
| 日付 | 対戦相手 | 結果 | 決着 | ラウンド | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2025年7月19日 | フメレレ・カフ | TKO勝ち | TKO | 10R | WBC&The Ringに加えWBOスーパーフライ級を統一 |
| 2024年11月9日 | ペドロ・ゲバラ | TKO勝ち | TKO | 3R | WBC&The Ringスーパーフライ級防衛 |
| 2024年6月29日 | フアン・フランシスコ・エストラーダ | KO勝ち | KO | 7R | WBC&The Ringスーパーフライ級王座獲得 |
| 2023年12月16日 | サニー・エドワーズ | RTD勝ち | RTD | 9R | WBO&IBFフライ級統一戦に勝利 |
20代半ばにして、すでに2階級制覇+統一を達成しています。
いずれパウンド・フォー・パウンド(PFP)にランクインが期待される次期ニュースターです。
新しい時代のPFP候補として、世界中から注目を集めています。
スタイル比較:寺地拳四朗 vs バム・ロドリゲス
寺地拳四朗のスタイル
- 細かいステップワークとジャブで距離を完全に支配するタイプ
- 相手の入り際にカウンターを合わせる「迎え撃ち」が得意
- 試合中に相手のクセを読み、中盤以降にペースを握り返す修正力が高い
寺地は「打たせずに打つ」ことに特化した技巧派で、ラウンドを重ねるほど強さが際立つタイプです。
これは父・寺地永氏から叩き込まれた基礎と、豊富な世界戦経験の賜物と言えます。
バム・ロドリゲスのスタイル
- サウスポーからの鋭い踏み込みと左ストレートが代名詞
- インファイトでもアウトボクシングでも戦える“引き出しの多さ”
- 若さとフィジカルを生かした、試合の主導権を握りに行く攻撃的スタイル
一発の威力という意味ではバムの方が上。
しかし、距離とリズムを塗り替える技術では寺地に分があります。
まさに「技巧 vs 爆発力」という構図です。
2人が戦う可能性は?階級とタイミングを整理

現在、寺地はフライ級(112ポンド)で戦ってきましたが、2025年7月のサンドバル戦で王座を陥落してしまいます。
一方バムの方はスーパーフライ級(115ポンド)を主戦場とし、WBC・WBO・The Ringの3冠王者として君臨しています。
両者が真正面から激突するには、
- 寺地がさらに階級を上げてスーパーフライ級に本格挑戦する
- もしくは契約体重(キャッチウェイト)でのスペシャルマッチ
といったケースが考えられます。
海外メディアのインタビューでは、寺地本人が
「バム・ロドリゲスと戦いたい」とコメントした記事もあり、
「自分が次戦をしっかり勝ち、バムも勝てばチャンスがあるかもしれない」といった趣旨の発言が報じられています。
こうした発言からも、本気でバム戦を視野に入れていることが伺えますよね。
寺地拳四朗の「父」の影響と、バム戦への意味
寺地拳四朗のキャリアを語るうえで欠かせないのが、父・寺地永氏の存在です。
永氏は自身も日本王者としてリングに立った経験を持ち、あの元WBA世界ミドル級王者の竹原慎二と対戦した事もあります。
その豊富な経験を息子に惜しみなく注いできました。ちなみに現役時代の寺地永氏は24戦20勝(11KO)1敗3分の戦績を誇り、階級は息子、拳四朗の軽量級ではなく、ミドル級とライトヘビー級を主戦場としてきました。
寺地拳四朗の冷静さ・試合中の修正力・“勝負どころを見極める目” は、父から受け継がれた“ボクシングIQ”の賜物と言えます。
もしバム・ロドリゲス戦が実現すれば、
- 若さと爆発力のバム
- 経験とIQの寺地&父・永氏のチーム
という、世代とスタイルのぶつかり合いとして、世界的にも大きな意味を持つ一戦になるでしょうね。
まとめ:寺地拳四朗 vs バム・ロドリゲスは“軽量級最大の夢カード”
寺地拳四朗は、ライトフライ級・フライ級で数々の世界タイトルを獲得し、
2025年に一度はベルトを失ったものの、依然としてトップ中のトップにいる日本人王者です。
一方のバム・ロドリゲスは、2階級で王座を統一し続ける無敗の怪物。
階級差というハードルはあるものの、寺地がスーパーフライ級に挑む決断をすれば、
「寺地拳四朗 vs バム・ロドリゲス」は現実味を帯びてくると思います。
技巧と経験、若さと爆発力、そして父から受け継がれたボクシングIQ
すべてがぶつかり合うこの一戦は、軽量級史に残る大舞台になるはずです。
これからの「次戦」の発表や、両者の階級の動きに注目しながら、
ファンとしてじっくりと待ちたい“夢のカード”ですね!





