堤麗斗の階級や身長は?兄弟や家族、アマ戦績、次戦について

「アマ9冠」のプロボクサー 堤麗斗!階級や身長・出身・生年月日は?

日本ボクシング界に、ひとり大きな新星が現れました。

その名前は堤麗斗。アマチュア時代には「9冠」という輝かしい実績を残し、鳴り物入りでプロデビューしたのが2024年。

大舞台を渡り歩きながら圧倒的なパフォーマンスを連発し、まだ3戦ながら「井上尚弥の再来」「日本ボクシング界を背負う逸材」とまで呼ばれる存在として話題になっています。

堤麗斗の出身地は千葉県千葉市、生年月日は2002年8月23日。身長は165㎝、階級はフェザー級を主戦場としています。

まだ23歳の若さながら、実績も背景も濃すぎて“掘れば掘るほど面白い選手”。この記事では、彼の生い立ちやアマ時代の戦績、家族のこと、プロでの歩み、そして12月27日に決まったサウジアラビアでの4戦目まで、堤麗斗の魅力をまとめていきたいと思います。

 子ども時代は極真空手。そこからボクシングに転向した理由

堤麗斗は2002年8月26日、千葉県千葉市に生まれました。実は最初からボクシングに打ち込んでいたわけではなく、幼い頃は極真空手の少年でした。

しかし、小学5年生で兄たちの影響を受けてボクシングを始めると、その才能は一気に花開きます。

全国U-15ジュニアボクシング大会では、小学5年生から中学2年までの4年間で4連覇。

この頃すでに同世代では実力が突出しており“普通の強さ”ではなかったようで、大人たちが思わずうなるほどのセンスを見せていたと言われています。

家族は3兄弟そろってボクサー?。父の献身が強さの土台になった

堤家は、勇斗・駿斗・麗斗という3兄弟。3人全員がボクシングに取り組んでいます。次男である駿斗はWBA世界スーパーフェザー級3位という実力者で、麗斗にとっても“ずっと追いかけ続けてきた憧れの存在”でもあります。

家族の中でも特に大きな存在なのが父・直樹さん。もともと息子たちが空手からボクシングに転向する際、父は「危険な競技をやらせていいのか」と毎晩のように悩み続けたそうです。

その葛藤と心配の中で、彼は決断します。子どもたちのトレーニング方法や安全管理を一から学び、ジムに2年間付き添いながら独学で研究を続けたのです。

そのおかげで子供たちは幼い頃から上質な指導を受け、技術・考え方・メンタル、すべてにおいて、ボクサーとしての基礎がしっかりと作られていきました。母親も食事管理や体調のサポートを続け、家族全員で支えてきたのです。

高校時代はすでに“5冠王”。アマ57勝2敗という驚異の戦績

強豪・習志野高校に進学すると、麗斗は1年生から全国区で活躍します。インターハイ、国体、全国高校選抜の全国三冠を1年生のうちに達成し、2年生でもインターハイ・国体を連覇。高校2年間で“高校5冠”という異常な結果を残してしまいます。

高校3年時はコロナで主要大会が中止になったため、全国大会での結果は残せませんでしたが、その実力は国際大会で証明されます。2019年のアジアユース選手権、2021年の世界ユース選手権で優勝。世界レベルで戦える選手であることを、圧倒的な結果で見せつけました。

アマ通算戦績は 59戦57勝(15KO・RSC)2敗。これだけ勝っていても相手も強豪ばかりで、内容の濃さは数字以上です。

大学進学後、さらに磨きがかかったボクシング技術

2021年、麗斗は東洋大学の経営学部に進学します。大学でもトップ環境で鍛え続け、サウスポー特有の鋭い角度のパンチ、距離のコントロール、ディフェンスの柔らかさなど、プロ向きのスタイルへと変化していきました。

プロテストは2025年3月に受験し、史上3人目となるA級合格。兄の駿斗と同じく、アマ実績十分の“完成されたプロスペクト”として注目されるようになります。

プロデビューから“大舞台”しか経験していない異例のキャリア

プロデビューは2025年5月。いきなりニューヨーク・タイムズスクエアの野外特設リングという異常な舞台でした。緊張するどころかその雰囲気を楽しむように戦い抜き、リバール・ウィッティントンに3−0で判定勝利します。

堤 麗斗

2戦目はニューヨークのルイ・アームストロング・スタジアムでマイケル・ルイスと対戦し、2回TKO。3度のダウンを奪って、プロ初KO勝利を挙げています。

さらに3戦目はラスベガスのアレジアント・スタジアム。メインが“カネロ vs クロフォード”という歴史的興行の前座に組まれるという、これも異例の舞台。ここでも1回TKOで圧勝し、世界のファンに強烈なアピール!名前を知られるきっかけになった試合でもありました。

プロは 3戦3勝(2KO)無敗。試合相手はまだまだ物足りなかったかも知れませんが、試合会場はすべてが世界的大舞台。
こんな選手は過去の日本ボクサーにもほとんどいませんよね。


次戦はサウジアラビア。レオバルド・キンタナとの大一番

そして注目の次戦が、2025年12月27日に発表されました。舞台はサウジアラビア・リヤドのモハメド・アブドゥー・アリーナ。「ザ・リングⅤ ナイト・オブ・ザ・サムライ」という大型興行で、対戦相手はメキシコのレオバルド・キンタナ。

キンタナの戦績は13戦12勝(5KO)1敗で、なかなか好戦的な選手と言われています。プロ4戦目の堤麗斗の相手としたら実力も図れるし興味深々です。

この興行のメインは「モンスター」井上尚弥選手がアラン・ピカソ選手と注目の試合を行います。そして同じ日に兄・駿斗も試合に挑みます。麗斗はSNSで「兄貴と最高の日にします」と語っており、兄弟で世界注目の舞台に立つという、感動的な一日になりそうですね!

 堤麗斗はなぜ“強い”と言われるのか?強さの理由を言葉でまとめると…

彼の強さは、派手さではなく“完成度の高さ”にあります。長い手足を活かした距離の取り方、タイミングのずらし方、カウンターの精度。特にサウスポーならではの左ストレートは鋭く、兄譲りのディフェンス力も非常に高いです。

さらに、幼少期から空手で鍛えた体幹があるため、体のバランスが良く、相手のパンチを受けても崩れない安定感があります。アマ時代の経験値の多さがそのままプロに活かされており、3戦すべてが「落ち着きすぎている」と評価されるほど。

堤麗斗は“未来の世界王者候補”。今から追っておくべき逸材

ボクシングファンの間では、堤麗斗について「この子は本物だ」「若い頃の井上尚弥を思い出す」との声も少なくありません。アマでの圧倒的実績、プロでの異例づくしのキャリア、兄という最高の指標、そして父母の支え。すべてが“未来の世界王者”に向かうために揃っています。

12月27日のサウジアラビアの試合は、今後のキャリアを語るうえで大きな節目となるでしょう。兄弟で世界を狙うその姿を、これからもアスリート情報局で丁寧に追いかけていきますね。